Raspberry Piを活用した組み込み開発のメリット!
組み込み開発を行う場合、用途によっては、専用マイコンボードを開発するのではなく、Raspberry Piを活用することで大きなメリットを得られます。Raspberry Piは低コストで入手可能でありながらIoTデバイス開発にも応用できる機能をもち、拡張ボードを使用することで豊富な拡張性を持ちます。当コラムでは、Raspberry Piを活用した組み込み開発のメリットについて解説します。
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Raspberry Piって何?
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、イギリスのラズベリーパイ財団が開発したシングルボードコンピュータです。小型で低価格ながら、ARMプロセッサや豊富な入出力ポート、さらにはLinuxベースのオペレーティングシステムを搭載しており、もとは教育用途で開発されました。
今では、前述したように、機能性と拡張性から産業用途でも活用されており、組み込み開発の一つの選択肢として選ばれています。
Raspberry Piを活用することで得られるメリット
Raspberry Piを活用することで以下のメリットを得ることが可能です。
低コストで組み込み開発が可能
Raspberry Piを使用することで、専用マイコンボードを開発する場合と比較し、低コストで組み込み開発が可能になります。Raspberry Pi自体が安価で入手でき、さらに、開発リードタイムを短縮できるためです。
高い性能、処理能力で組み込み開発への応用が可能
Raspberry PiはARMプロセッサを搭載しており、高い処理能力を持ちます。専用マイコンボードを開発するわけではないため用途は限られますが、拡張ボードも活用することで、比較的複雑なアプリケーションや処理を実行することができます。
標準で豊富な入出力ポートが搭載されており、IoTデバイスの開発が可能
GPIOポートを含む多彩な入出力ポートが搭載されており、様々なデバイスとの連携が可能です。USBやBluethoothポートが標準搭載されているため、IoTデバイスの開発が容易にできる点も、Raspberry Piのメリットと言えます。
Raspberry Piはこんな時に使う!
前述した通り、Raspberry Piを組み込み開発に活用することで多くのメリットを得ることができますが、万能ではありません。用途を見据えて、活用を検討することが重要です。
試作開発段階
低コストで手軽に入手でき、開発期間の短縮が可能、かつ拡張ボードの変更・開発により、柔軟に仕様変更ができるため、試作開発段階での使用は効果的です。
IoTデバイスの開発
USBポート、Bluetooth、無線LANなど、通信ポートが標準搭載されているため、一からマイコンボードを開発する場合と比較し、開発リードタイムを短縮することが可能です。
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組み込み機器・ハードウェア 設計製作.comを運営するアイディアイでは、Raspberry Piを用いた電子機器開発を行っています。実績として、
・液晶モニターを使用した簡易表示システム
・Ethanetの接続 リモート操作BOX
・PLC連携 表示コントローラ
・リモートI/Oボックス
・装置用パネルコンピューター
等をもち、お客様の要求仕様に併せて提案が可能です。
お気軽にご相談ください。
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