VHDL記述のポイント:signal代入はプロセス終了時に反映される
| 設計内容分類 | FPGA |
|---|---|
| 解決できる課題 | CPU負荷低減 |
実現したい仕様・課題
プロセス内でsignalに値を代入した直後、同じプロセス内でその信号を参照すると、代入前の古い値が読めてしまいます。ソフトウェアの変数のつもりでsignalを扱うと、「更新したのに反映されない」というシミュレーション結果に混乱し、意図しない1クロック遅れや誤った条件判定を作り込んでしまいます。signalのスケジューリングを正しく理解して記述したいというのが課題です。
設計のポイント
VHDLのsignal代入(<=)は「予約」であり、実際に値が更新されるのはプロセスがサスペンドした後(デルタサイクルの区切り)です。したがって、同一プロセス内で s <= a; の直後に s を参照しても、読めるのは代入前の値です。この性質はハードウェアの動作(クロックエッジで一斉にレジスタが更新される)を正しくモデル化したものであり、クロック同期プロセスでは「プロセス内で読むsignalの値はすべて前クロックの値」と理解すると、記述と回路が素直に対応します。1つのプロセス内で同じsignalに複数回代入した場合は、最後の代入だけが有効になる(上書きされる)という規則も重要で、これを利用して「先頭でデフォルト値を代入し、条件成立時のみ上書きする」記述パターンが成立します。このパターンは条件分岐の抜けをなくし、組み合わせプロセスでのラッチ防止にも有効です。計算の途中結果を同一プロセス内で即時に使い回したい場合は、signalではなくvariableを使うのが正しい選択です。
【コード例】
process(clk)
begin
if rising_edge(clk) then
s <= a;
y <= s; — ここで読めるsは前クロックの値(1段遅れ)
end if;
end process;
— デフォルト代入+条件上書き(最後の代入が有効)
process(clk)
begin
if rising_edge(clk) then
ack <= ‘0’; — デフォルト
if req = ‘1’ then ack <= ‘1’; end if; — 条件時のみ上書き
end if;
end process;

補足情報
設計のポイント 一覧
FPGA設計のポイント
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