verilog記述のポイント:同期FIFOの設計
| 設計内容分類 | FPGA |
|---|---|
| 解決できる課題 | CPU負荷低減 |
実現したい仕様・課題
同一クロック内でも、データの発生レートと消費レートが瞬間的に一致しないブロック間では、バッファとしてFIFOが必要になります。読み書きポインタの管理、フル/エンプティ判定、格納数の把握を、境界条件で誤りなく実装したいというのが課題です。
設計のポイント
同期FIFO(読み書きが同一クロックのFIFO)は、リングバッファ用メモリ、書き込みポインタ、読み出しポインタ、および格納数カウンタで構成するのが基本形です。深さを2のべき乗(2^N)にすると、ポインタはNビットカウンタの自然なラップアラウンドで巡回し、剰余計算が不要になります。フル/エンプティの判定は境界条件の誤りが最も出やすい箇所であり、格納数カウンタ(書き込みで+1、読み出しで-1、同時なら変化なし)を持たせて cnt==0 でエンプティ、cnt==DEPTH でフルと判定する方式が、単純で検証しやすく推奨できます。ポインタ比較だけで判定する方式(フルとエンプティの区別に1ビット拡張ポインタを使う)もありますが、いずれの方式でも「フル時の書き込み無視」「エンプティ時の読み出し無視」というガードをFIFO内部に備え、上位の使い方に依存せず壊れない設計とすることが重要です。メモリ部はブロックRAM推論パターン(同期書き込み・同期読み出し)に従えば、深いFIFOも効率よく実装できます。読み出しレイテンシ(読み出し要求から データ確定まで1クロック)を仕様として明確にし、必要ならFWFT(First-Word Fall-Through:先頭データを常に出力しておく方式)への変換段を設けます。almost_full等の閾値フラグを設けておくと、上流への早めのバックプレッシャーに使えます。
【コード例】
parameter DEPTH = 16; // 2のべき乗
reg [3:0] wp, rp;
reg [4:0] cnt; // 0〜16を表現
wire full = (cnt == DEPTH);
wire empty = (cnt == 0);
wire wr = we & ~full; wire rd = re & ~empty; // ガード
always @(posedge clk) begin
if (wr) begin mem[wp] <= din; wp <= wp + 4’d1; end
if (rd) begin dout <= mem[rp]; rp <= rp + 4’d1; end
cnt <= cnt + wr – rd;
end

補足情報
設計のポイント 一覧
FPGA設計のポイント
- verilog記述のポイント:always内の出力はできる限り少なくする
- 定数のビット幅明示
- FPGAによるスキャンコンバータの実装
- ストリーミングデータ参照による高速演算処理
- FPGAによるLCDコントローラの実装
- USB HS FIFOによる高速計測アプリケーションの実装
- verilog記述のポイント:連接演算子を使う
- verilog記述のポイント:複雑な組み合わせ回路にfunctionを使用する
- verilog記述のポイント:wireとregの違い
- verilog記述のポイント:双方向ピン(inout)を使用する
- verilog記述のポイント:モジュールの接続
- verilog記述のポイント:output regを使用する
- verilog記述のポイント:定数にparameterを使う
- verilog記述のポイント:二次元配列
- verilog記述のポイント:ブロッキング・ノンブロッキング
- DCFIFOによりクロックが異なる回路を接続し、開発リードタイム短縮
- PC搭載システムのダウンサイジング
- 複数のSPIデバイスの同時制御
- ソフトコアプロセッサ使用によるマイコンとゲートアレイのワンチップ化
- verilog記述のポイント:case文にはdefaultを必ず記述する
- verilog記述のポイント:クロック分周ではなくクロックイネーブルを使う
- verilog記述のポイント:generate文による繰り返し回路の生成
- verilog記述のポイント:signedを使った符号付き演算
- verilog記述のポイント:除算・剰余演算を避ける
- verilog記述のポイント:演算結果のビット幅と桁あふれに注意する
- verilog記述のポイント:casex・casezの多用を避ける
- verilog記述のポイント:初期値に頼らずリセットで初期化する
- verilog記述のポイント:シフトレジスタの記述
- verilog記述のポイント:エッジ検出回路の記述
- verilog記述のポイント:チャタリング除去(デバウンス)回路
- verilog記述のポイント:パイプライン化による動作周波数の向上
- verilog記述のポイント:演算子の優先順位は括弧で明示する
- verilog記述のポイント:`defineとparameterの使い分け
- VHDL記述のポイント:signal代入はプロセス終了時に反映される
- VHDL記述のポイント:processの感度リスト漏れに注意する
- VHDL記述のポイント:型変換の作法(std_logic_vector・unsigned・signed・integer)
- VHDL記述のポイント:others => ‘0’ を活用する
- VHDL記述のポイント:rising_edge(clk)を使う
- VHDL記述のポイント:列挙型でステートマシンの状態を定義する
- VHDL記述のポイント:record型で関連信号をまとめる
- VHDL記述のポイント:packageで共通定義を集約する
- VHDL記述のポイント:数値リテラルの記述と型の修飾
- verilog記述のポイント:taskで手続きをまとめる(functionとの違い)
- verilog記述のポイント:for文による組み合わせ回路の記述
- verilog記述のポイント:インデックス付きパートセレクト(+:)でビットフィールドを扱う
- verilog記述のポイント:valid/readyハンドシェイクによるデータ受け渡し
- verilog記述のポイント:同期FIFOの設計
- VHDL記述のポイント:subtypeで意味のある型名を定義する
- VHDL記述のポイント:std_ulogicでマルチドライバを検出する
- FPGA利用によるCPU負荷の削減
- VHDL記述のポイント:after句・wait文は合成対象外と心得る
- VHDL記述のポイント:booleanとstd_logicの使い分け
- VHDL記述のポイント:aliasで信号やスライスに別名を付ける
- VHDL記述のポイント:shift_left・shift_right関数によるシフト演算
- VHDL記述のポイント:resize関数でビット幅を変換する
- VHDL記述のポイント:functionとprocedureの使い分け
- verilog記述のポイント:$readmemhによるメモリ・ROMの初期化
- verilog記述のポイント:グレイコードカウンタで多ビット値をドメイン間へ渡す
- verilog記述のポイント:トグル同期によるクロックドメイン間のパルス受け渡し
- VHDL記述のポイント:port mapは名前による結合を使う
- VHDL記述のポイント:直接インスタンス化とcomponent宣言の使い分け
- VHDL記述のポイント:constantで定数を定義する
- VHDL記述のポイント:integerにはrange指定を付ける
- VHDL記述のポイント:属性(’range・’length)で幅に依存しない記述
- VHDL記述のポイント:配列型の定義と活用
- VHDL記述のポイント:genericによるモジュールのパラメータ化
- VHDL記述のポイント:同時処理文(when-else/with-select)とprocessの使い分け
- VHDL記述のポイント:numeric_stdを使う(std_logic_arithを避ける)
- VHDL記述のポイント:signalとvariableの違いと使い分け
- VHDL記述のポイント:std_logicとstd_logic_vectorを使う
- verilog記述のポイント:トライステートはトップレベルのみで使用する
- verilog記述のポイント:ブロックRAMが推論される記述パターン
- verilog記述のポイント:ステートマシンの記述パターン
- verilog記述のポイント:2段フリップフロップによる非同期信号の同期化
- verilog記述のポイント:非同期リセットと同期リセットの使い分け
- verilog記述のポイント:組み合わせ回路のalwaysはalways @(*)で記述する



